先日撮ったDIRECTINGの課題のワンシーンをクラスで批評。ワンテイクで撮ったのは俺だけだったので必然的に議論の対象となる。教授はハリウッド映画万歳系の人なので俺のシーンにかなりイチャモンをつけてきた。リアクションショットがない、カメラが動いてるにもかかわらず常に同じ方向を向いてる、役者がフレーム内に納まってない、などなど。リアクションショットなんてなくてもドラマは成立するし、カメラが同じ方向を向いてるのは役者をフレームに出たり入ったりさせる意図と、美的感覚によるもの。役者がフレームに出たり入ったりするのはワンテイクの中で、いくつか見えないエディットポイントを作るため。何もわからなくてやってるわけじゃない。やたらとカメラが動き回るより、カメラに一定の動きをさせて役者にフレーミングをしてもらう、というの狙いなわけで。常にカメラが役者について回るハリウッドの方法論とは全く別。そんなことを曖昧に教授に説明していたら、いけ好かないはずのやつが俺の味方について援護射撃をしてくれた。彼の言い分は、大事なものが常にフレーム内にある必要はない、とのこと。まぁ言いたいことはわかる。
結局教授は、これはDIRECTINGのクラスだ、定説を学べ、といい放って終了。俺ら一応院生ですよ。定説なんて既に分かってる。何か不条理だ。もう少しで論破できそうだったのだが、どうも俺は説明がへたくそである。

ほかの連中のシーンといえば、悪くないんだけどただのソープオペラパロディ、適当なの、下手な学生コメディ、完全にイッちゃってるやつなど色々。
だんだんクラス内で誰がどんなものを撮るか、というのがわかってきた。才能を感じるものは、特になし。
どうやら技術がある人間はテレビで見る映像の焼き増しを作る傾向がある。技術がない人間はアイデア勝負なのだが、ただのウケ狙いになってる。
と、影で偉そうにする。